高配当株を探すとき、配当利回りの高さが目に入りやすいですが、利回りだけで判断するのは少し危険です。株価が大きく下落したとき、利回りが高く見えることがあります。そのとき、業績悪化や減配リスクが背景にある場合もあります。
長く配当を受け取り続けたいなら、利回りの数字だけでなく、その配当が続けられそうかどうかを確認することが大切です。具体的には、業績・財務・配当性向・配当方針をあわせて見る習慣を持つことが、長期投資の基本になります。
マネックス証券が提供する日本株の分析ツールです。個別銘柄の業績推移・配当履歴・財務指標などをグラフや表でまとめて確認できます。
特徴的なのが「10年スクリーニング」機能です。配当利回りや連続増配年数だけでなく、過去10年の売上高・営業利益の増収・増益回数という条件で銘柄を絞り込めます。単年の数字ではなく、長期の業績安定性を重視した銘柄探しに向いています。
▲ 銘柄スカウターでは、株価指標・業績・配当情報などをまとめて確認できます。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
銘柄スカウターでは、ひとつの数字だけでなく、複数の項目を組み合わせて確認できます。特に以下の5項目を見ておくと、銘柄の中身を把握しやすくなります。
ひとつの数字だけで判断せず、これらを組み合わせて見ることで、長く持てそうかどうかのイメージがつかみやすくなります。
マネックス証券の公式記事「相場下落時にこそ注目したい!好配当・連続増配銘柄リスト」の考え方を参考にしつつ、高配当・連続増配・業績安定を意識した条件で探します。
⚠️ スクリーニングは「買う銘柄を決める作業」ではなく、「調べる候補を見つける作業」です。
条件に合うからといって、購入を推奨するものではありません。
なお、今回の条件はあくまで一例です。条件を厳しくすると候補は少なくなり、緩くすると候補は増えます。
▲ 条件を設定すると、高配当・連続増配・業績安定の条件に合う銘柄を絞り込めます。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
配当性向は、当期純利益のうちどれくらいを配当として支払っているかを示す指標です。配当利回りと並んで、高配当株を見るときに確認しておきたい数字です。
ただし、業種によって目安は変わります。金融・REITなど、一般の事業会社と異なる収益構造を持つ企業では、配当性向の見方も変わってきます。配当性向だけでなく、業績・財務・配当方針をあわせて確認することが大切です。
※ 株価・配当利回りは2026年4月28日時点。最新情報は各社IR・証券会社でご確認ください。
| コード | 会社名 | 業種 | 株価(円) | 予想利回り | 連続増配 | 増収回数 (10年) |
増益回数 (10年) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1414 | ショーボンドHD | 建設 | 1,358.5 | 3.35% | 9期 | 10回 | 10回 |
| 2163 | アルトナー | サービス | 1,907 | 4.51% | 9期 | 10回 | 10回 |
| 2498 | オリコンサルH | サービス | 3,125 | 4.00% | 9期 | 9回 | 10回 |
| 2733 | あらた | 卸売 | 2,784 | 4.02% | 9期 | 10回 | 10回 |
| 3150 | グリムス | 電気・ガス | 2,821 | 3.01% | 9期 | 9回 | 9回 |
| 3844 | コムチュア | 情報・通信 | 1,375 | 3.64% | 9期 | 9回 | 10回 |
| 3901 | マークラインズ | 情報・通信 | 1,521 | 3.81% | 9期 | 10回 | 9回 |
| 3921 | ネオジャパン | 情報・通信 | 1,564 | 3.45% | 9期 | 10回 | 9回 |
| 3925 | ダブルスタンダード | 情報・通信 | 1,372 | 5.10% | 9期 | 9回 | 10回 |
| 4345 | CTS | サービス | 871 | 3.44% | 9期 | 10回 | 10回 |
| 4828 | ビジネスエンジニアリング | 情報・通信 | 1,267 | 3.28% | 9期 | 9回 | 10回 |
| 6196 | ストライクG | サービス | 1,298 | 4.62% | 9期 | 10回 | 9回 |
| 6200 | インソース | サービス | 680 | 4.34% | 9期 | 9回 | 9回 |
| 7164 | 全国保証 | その他金融 | 3,201 | 3.75% | 9期 | 10回 | 9回 |
| 7504 | 高速 | 卸売 | 2,948 | 3.93% | 9期 | 10回 | 9回 |
| 8117 | 中央自動車工業 | 卸売 | 1,830 | 3.11% | 9期 | 10回 | 10回 |
| 8804 | 東京建物 | 不動産 | 3,649 | 3.34% | 9期 | 9回 | 9回 |
| 8929 | 青山財産ネットワークス | 不動産 | 1,375 | 4.22% | 9期 | 9回 | 9回 |
| 9746 | TKC | 情報・通信 | 3,605 | 3.05% | 9期 | 9回 | 10回 |
| 9960 | 東テク | 卸売 | 3,890 | 3.01% | 9期 | 9回 | 9回 |
※ 黄色ハイライト(ショーボンドHD・全国保証)は、この記事で例として取り上げた銘柄です。推奨ではありません。
情報通信・サービス業・卸売業が多い印象です。業種が分散していると、特定の業界が悪化しても全体に影響が出にくいという考え方もできますが、業種ごとのリスク特性も含めて確認したいところです。
なお、高配当株の探し方や配当を長期で積み上げる考え方については、高配当株投資の基本もあわせてご覧ください。
スクリーニングで絞り込んだあと、どんな点を確認すればいいか整理しました。
| 見るポイント | 確認したいこと |
|---|---|
| 配当利回り | 高すぎる場合(例:8%超)は株価下落や減配リスクがないか確認。利回りだけで飛びつかない。 |
| 連続増配年数 | 何期連続で増配しているか。ただし、過去の実績が未来を保証するわけではない。 |
| 配当性向 | 利益に対して配当を出しすぎていないか。一般に50〜60%を超えると継続性に注意したい。 |
| 売上高の推移 | 事業規模が伸びているか。縮小傾向の企業は将来的に配当も下がりやすい。 |
| 営業利益の推移 | 本業でしっかり利益を出せているか。売上が伸びても利益が減っている場合は要注意。 |
| 自己資本比率 | 財務の安定度。低すぎると不況時に配当維持が難しくなる可能性がある。 |
| 事業内容 | 自分が理解できる事業か。長く続きそうなビジネスモデルか。 |
▲ ショーボンドHDは、橋梁・トンネルなどの補修・補強に関わるインフラ関連企業です。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
▲ ショーボンドHDの業績推移。売上高・営業利益ともに長期的な成長傾向を確認できます。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
ショーボンドHDは、社会インフラの補修・補強に特化した企業です。橋梁・トンネル・道路など、公共インフラの維持補修を主な事業としており、インフラ老朽化という長期的なテーマと関係があります。
自己資本比率が81.4%と財務面の安定感があります。ROEも14%台と一定水準を維持しており、業績面では、10年間の増収回数・増益回数ともに10回という結果でした。
▲ 配当推移を見ると、長期的に増配傾向が続いていることを確認できます。2026年6月期(予)は45.50円。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
配当推移を見ると、2014年6月期の8円から2025年6月期43.88円へと長期的に増配傾向が続いています。2026年6月期は45.50円(予想)。9期連続増配の実績があります。
ただし、公共工事の受注環境や人件費の上昇、競合との価格競争など、建設業特有のリスクも確認が必要です。株価水準や配当利回りだけで判断せず、業績・受注環境・利益率もあわせて確認したいところです。
▲ 全国保証は住宅ローン保証を中心とした企業です。配当利回りだけでなく、住宅ローン市場や金利環境の影響も確認したい銘柄です。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
▲ 全国保証の業績推移。売上高・営業利益の安定した伸びを確認できます。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
▲ 全国保証の配当推移。2014年3月期15円から2026年3月期(予)120円へと9期連続増配の実績。
(画像:マネックス証券 銘柄スカウター)
全国保証は、住宅ローン保証を中心に展開する独立系の信用保証会社です。国内約710の銀行・信金・農協などと提携し、銀行とは異なる収益構造を持っています。
配当推移は2014年3月期の15円から2025年3月期106円、2026年3月期(予)120円へと9期連続増配。PERが13.4倍とショーボンドHDより低めで、利回りも3.75%とやや高めです。
一方で、自己資本比率が48.5%とショーボンドに比べると低めです。住宅ローン市場・金利環境・不動産市況の変化に業績が影響を受けやすい面もあります。安定して見える銘柄でも、外部環境の変化にどう対応しているかを定期的に点検することが大切です。
長期保有と増配の効果については、保有株61銘柄の約3分の1が買値利回りで時価より3%超えという記事で実際のデータを公開しています。長く持つほど買値利回りが積み上がっていくイメージを確認できます。
スクリーニングで候補が絞れたら、次はその銘柄の中身を確認します。
配当方針があっても、将来の配当が保証されるわけではありません。業績が悪化すれば、方針が変わることもあります。長く持つつもりなら、利回り+中身をセットで見る習慣を持つことが大切です。
高配当株は魅力的ですが、利回りだけで選ぶと失敗しやすいです。
💡 高配当株の基本的な考え方や銘柄の選び方については、高配当株投資の基本でまとめています。利回りだけで選ばないための視点として参考にしてみてください。
マネックス証券では、銘柄スカウターを無料で利用できます。配当利回り・配当性向・業績推移・財務指標などをまとめて確認しやすいツールで、高配当株や個別株を調べたい人にとって、候補のひとつになります。
証券会社は、自分に合った使いやすさで選ぶことが大切です。SBI証券・楽天証券・マネックス証券など、それぞれ特徴が違います。詳しくは証券口座の選び方と開設手順で比較しています。
📊 高配当株や個別株も調べたいなら
配当利回りだけでなく、配当性向・業績推移・財務指標もあわせて確認しておくと安心です。マネックス証券の銘柄スカウターは、こうした情報をまとめて確認しやすいツールです。将来的に個別株や高配当株も調べたい人にとって、候補のひとつになります。
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